
こんにちは。春野デザイン株式会社の亀元です。
2026年7月10日、東福岡高等学校の令和8年度「社会人講話」に登壇させていただきました。
今回の講話テーマは、
「正解のない時代に、自分の仕事をつくる」。
高校1年生のみなさんに向けて、デザインの仕事のリアルや、ぼく自身のキャリアの変遷、そして「人生の経験値」や「時間の使い方」についてお話ししました。
本講話は、東福岡高等学校の公式サイトでも「社会と出会い、未来を考える -『社会人講話』を開催しました」として紹介されています。
東福岡高等学校 公式NEWS「社会と出会い、未来を考える -『社会人講話』を開催しました」
…
高校生に伝えたかったのは、職業紹介だけではありません
社会人講話というと、一般的には「どんな仕事をしているのか」「その職業に就くにはどうすればいいのか」といった職業紹介をイメージされるかもしれません。
もちろん今回も、デザイナーという仕事についてお話ししました。
ただ、ぼくが本当に伝えたかったのは、職業名としての「デザイナー」だけではありません。
高校生のうちから将来の正解を一つに決める必要はないこと。
好きだったことや遠回りした経験も、あとから自分の武器になること。
そして、日々の時間の使い方や身を置く環境が、未来の自分を少しずつ形づくっていくこと。
そうした、キャリアの考え方そのものを届けたいと思っていました。
Index
講話テーマは「正解のない時代に、自分の仕事をつくる」

当日の投影資料では、まず自分自身の高校時代から話しました。
正直に言うと、ぼくは高校時代、とても優秀な生徒だったわけではありません。
成績も良いほうではなく、好きなこと以外への集中力もあまりありませんでした。学校にもまじめに通っていたとは言いにくく、ぎりぎり単位が取れたような高校生活でした。
一方で、「情報」や「数学」は好きで、資格取得にもかなり力を入れていました。音楽も大好きで、バンドをしながら、本気でミュージシャンになろうと考えていた時期もあります。
その後、音響の専門学校へ進学しましたが、卒業後は音響の仕事には就かず、LINE Fukuokaに入社しました。そこで未経験からデザイナーとして配属され、デザインという仕事に出会いました。
その後も、飲食店の副店長をしながら複数店舗のデザインを担当したり、個人事業主として独立したり、広告を学ぶためにメンズコスメ会社へ転職したり、会社員をしながら店舗を開いたり、高校でプログラミングの外部講師をしたりしました。
こうして振り返ると、かなり寄り道の多いキャリアです。
でも今では、音楽、IT、デザイン、飲食、広告、教育、経営の経験が、すべて春野デザインの仕事につながっています。
高校生のみなさんには、そんな実体験を通して、キャリアは最初からきれいな一本道でなくてもいいということを伝えました。
デザインは、見た目をつくるだけの仕事ではない

講話の中では、デザインの仕事についてもお話ししました。
デザインと聞くと、ロゴ、ポスター、Webサイト、服、建築など、「見た目をつくる仕事」を想像する人が多いと思います。
もちろん、それらもデザインです。
ただ、春野デザインが考えるデザインは、もう少し広いものです。
デザインとは、困りごとを見つけて、伝わる形・使える形・続く形にすること。
- 会社やお店の魅力があるのに、うまく伝わっていない。
- 商品は良いのに、誰に届けるべきかが曖昧になっている。
- Webサイトはあるけれど、見た人が次に何をすればいいかわからない。
そうした状況を整理し、必要な言葉や導線、ビジュアル、仕組みに落とし込んでいくことも、デザインの大切な役割です。
生徒のみなさんからも、講話後には「デザイナーのイメージが変わった」「デザインは整理することでもあると知った」という声が多く寄せられました。

生徒の心に残った「人生の経験値」という言葉
今回の講話で、特に多くの生徒の印象に残ったのが、
「人生の経験値」
という言葉でした。
これは、ぼくが高校生のころに専門学校のオープンキャンパスで出会った、担任の先生の言葉がもとになっています。
ぼくは小さいころからゲームが大好きで、高校生のころまでは毎日かなり長い時間ゲームをしていました。
そんなとき、先生がこんな話をしてくれました。
ゲームで経験値を積む時間があるなら、自分の人生の経験値を積んでいったほうが絶対楽しい。
ゲームを否定したいわけではありません。ぼく自身、今でもゲームは好きです。
ただ、この言葉をきっかけに、自分の人生をゲームのキャラクター育成のように考えるようになりました。
- 何を伸ばすのか。
- どんな武器を持つのか。
- どんな環境で経験値を積むのか。
そう考えると、勉強や仕事、挑戦することが少し楽しく見えるようになりました。
そして今でも、ぼくが大切にしている言葉があります。
貧富の差や環境の差はそれぞれある。
でも、24時間という時間は全員に平等。
その時間をどう使うかで、自分の未来はコントロールできる。
この話は、生徒のみなさんにも強く届いたようでした。
アンケートから見えた、生徒の変化
講話後、東福岡高等学校より生徒アンケートの結果を共有いただきました。
今回、ぼくの講話には1回目・2回目あわせて74名の生徒が参加してくれました。
「今日の講話を聞いて、あなた自身の考えに最も近いものを選んでください」という設問では、以下のような結果でした。

74名中72名が、何らかの前向きな変化を感じてくれていたことになります。
自由回答でも、特に多かったのは以下のようなテーマでした。
- 将来や進路について考えるきっかけになった
- 人生の経験値や寄り道が武器になるという考え方
- 24時間の使い方を見直したいという気づき
- デザインの仕事への理解が深まった
- 幸せやマインドセット、環境について考えた

職業理解だけでなく、進路選択や高校生活の過ごし方にまで話が届いていたことが、とても印象的でした。
生徒のみなさんから届いた声
アンケートには、たくさんの感想も寄せていただきました。
一部を匿名で紹介します。
真っ直ぐ一つのことに取り組み続けないと成功しないと思っていたのですが、寄り道してもそれが必ず役に立つと知ることができました。この講演が僕の人生のいい経験値になりました。
今まで自分はデザインと聞くと何か描いたり、作ったりすることに焦点を当てているものだと思っていたけど、デザインにおいて「整理する」ことが一番大事だということを今回知れました。
「24時間は全員平等」このことは全員がとても当たり前だと思っていて、それ故にあまり意識されないことだと思う。今回改めて言ってもらったことによって、「自分の時間をどのように使うか」の重要性を再確認できた。
前向きでいることで大きく人生が変わり幸せになる一歩になるというエピソードが、ネガティブな自分にとってとても心に響きました。
ちょうどデザイン系の道に進むかどうかで迷っていて、今の時期にお話を聞けたのは本当に大きいなと思いました。経験談もこれからの生き方の参考になったし、少し気持ちが楽になりました。
どの感想も、本当にありがたいものでした。
ぼく自身、ただ自分の経歴を話したというより、生徒のみなさんが自分の未来を考える時間に少しでも関われたことが嬉しかったです。
高校のキャリア教育・社会人講話でお話しできること
春野デザインでは、デザインやマーケティング、IT領域の仕事を行う一方で、教育現場での講話や外部講師の経験もあります。
今回のような高校生向けの社会人講話では、単なる職業紹介にとどまらず、以下のようなテーマでお話しできます。

- デザインの仕事とは何か
- IT・マーケティング・広告の仕事のリアル
- 高校時代の経験が社会でどうつながるか
- 好きなことを仕事にすること、しないこと
- キャリアの寄り道をどう武器にするか
- 人生の経験値を積む時間の使い方
- 自分に合う環境の選び方
- 進路が決まっていない高校生に伝えたいこと
デザイン会社としての専門性だけでなく、会社員、個人事業主、経営者、店舗運営、広告運用、教育現場など、複数の働き方を経験してきた立場から、生徒のみなさんが自分の将来を考えるきっかけになる講話を設計します。
社会人講話・キャリア教育のご相談について
高校・専門学校・大学などで、社会人講話やキャリア教育、探究学習の外部講師をお探しの学校関係者の方は、お気軽にご相談ください。
春野デザインでは、学校の目的や対象学年に合わせて、講話内容を調整しています。
「職業理解を深めたい」
「生徒に将来を考えるきっかけを届けたい」
「デザインやIT、マーケティングの仕事を知ってほしい」
「進路がまだ決まっていない生徒にも届く話をしてほしい」
そうしたご相談に対して、実体験をもとにした講話を設計します。
講話や外部講師のご相談は、以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
まとめ
今回の東福岡高等学校での社会人講話は、ぼくにとっても、とても大切な時間になりました。
デザインの仕事を知ってもらうこと。
キャリアが一本道でなくてもいいと伝えること。
自分の時間をどう使うか、自分をどんな環境に置くかを考えてもらうこと。
高校生のみなさんの感想を読みながら、社会人講話には、職業紹介以上の意味があると改めて感じました。
正解のない時代だからこそ、自分の仕事や生き方を少しずつつくっていく。
そんなきっかけを、これからも教育現場に届けていけたらと思います。